頭の中には
君を想うとき
頭の中に散らかっているのは
どれも君の履き古した靴
胸のドアにかかっているのは
雨で縮んだニットの帽子
どれも、これもみんな
君のクローゼットからやって来た
ボクの頭の中には君がいる
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たった二行のラブレター
池の畔にある古時計には針がない
数字だけが水に飛び込んで
魚みたいに泳ぎ始める
岩のうえでは
蛙が 自分より大きな欠伸をしている
白い雲がヨットになって
さかさまに浮かんでいる
僕は
糸の付いていない棒っきれで
うとうとしながら夢を釣る
「あの日君に会ってから
君が好きだということを知りました。」
夢の中での一日は
僕の たった二行の ラブレター
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夜 空
ちっぽけな夜空が
いっぱいの星でボクを見送ってくれた
ボクの所へ降りておいで
素敵な君
ボクの所へ降りておいで
もう帰ろうかと思うとき
必ずあの娘がやってくる
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贈り物
ステキな贈り物
ボクの所へ降りてきた
スカートを撒き散らして
ボクの所へ降りてきた
あんまり綺麗なものだから
星に願いを込めたよ
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いつまでか しらない
待ってようか
二つの岸辺に灯った未来を
一つに導くように走る冬まで
連絡船も僕たちに似合う季節を探して
船出した
港には 桟橋はあるけど 他に人影はない
僕たちは
透明な 透明な 約束を交わす
いつか 必ず逢う為に
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