手の内

君の熱く凍る言葉を

呑みこんで。

心の森に滲ませる。


君の手の内に転がり

その上で弄ばれている。


君に独り踊らされ、高みから見下ろせば。

泪が流れる。君の足元へ 崩れ落ちてゆく。


夜露で湿る深い森の中。

彷徨うのは誰だろう。

僕に違いない。行きたい場所は分かっている。


僕は君に、しがみつくだけだ。

行き場所は、君の手の内。